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強風でテントを撤収する目安|予報の風速は10分平均。瞬間はその1.5倍、不安定な日は3倍以上

テントの撤収を決める時は、予報の風速を瞬間の風に読み替える。
気象庁の表と大型テントの事故の論文を読み、僕が先に決めておく線をまとめた。

強風でテントを撤収するか決める時は、予報の風速をそのまま受け取らないほうがいい。
予報の風速は10分間の平均で、実際の瞬間の風は、その1.5倍程度になることが多い。
大気の状態が不安定な時は、3倍以上になることもある。

この記事は、気象庁の「風」の用語解説と「風の強さと吹き方」、京都大学防災研究所年報の論文を読んで、僕が理解した範囲で整理したものだ。
僕が強風でテントを飛ばされた体験談ではない。
風速を測った話でもない。
キャンプ用テントを何m/sで撤収する、という公的な基準は、探した範囲では見つからなかった。
なので、線の引き方は僕の考えとして書く。

予報の平均10m/sは、瞬間15m/sと読み替える

気象庁の用語では、風速は10分間の平均風速を指す。
瞬間風速は3秒間の平均だ。
平均10m/sの予報なら、瞬間は15m/s程度が普通に来て、不安定な日は30m/s以上もありうる、という読み方になる。

気象庁の表で、平均風速ごとの様子を見ておきたい。

  • 10以上15未満(やや強い風):風に向かって歩きにくくなる。傘がさせない。樹木全体が揺れ始める。
  • 15以上20未満(強い風):風に向かって歩けなくなり、転倒する人も出る。電線が鳴り始める。
  • 20以上25未満(非常に強い風):何かにつかまっていないと立っていられない。飛来物で負傷するおそれがある。

「やや強い」という言葉で軽く見ないほうがいいと思う。
傘がさせない風の中で、ポールと布の家を立てている状態だ。

風の力は風速の2乗で増える

気象庁の解説によると、風に垂直に向けた平板が受ける風圧は、風速の2乗に比例する。
風速が5m/sから10m/sの2倍になると、力は4倍になる。
10m/sから15m/sの1.5倍でも、2.25倍だ。

テントは平板ではないので、これは計算の目安だ。
それでも、さっきまで耐えていたから次も耐えるとは言えない理由にはなる。

イベントテントの研究が教えてくれること

2008年7月27日、福井県敦賀市の浜辺で、イベント用の大型テントが突風で吹き飛ばされた。
死者1名、負傷者9名の事故だ。
テントは幅40m、奥行き10mで、海に面した1面を開け、残り3面を生地で塞いでいた。
約4,800kgの重石を繋いでいたのに、海からの風が中へ入ると、重石ごと約10m飛ばされた。

京都大学防災研究所年報の論文は、風洞実験の結果から、このテントは瞬間風速約10m/sで転倒すると報告している。
同じ論文の計算では、三方に壁のある一般的なパイプテントは、重石がないと瞬間6.6m/sで転倒する。
壁のないパイプテントは、転倒の心配はないが水平に動くおそれがあるとしている。

論文の著者は、固定を堅固にしても突風は予測できないので、使用は最大瞬間風速10m/sを超えない範囲に限るべきだ、という趣旨を書いている。
これはイベント用テントの話で、キャンプ用テントの性能の数字ではない。
そのまま持ち込むことはできない。

僕が読み取ったのは2つだ。
風が入る形のものは持ち上がるということ。
そして、布の構造物には建物のような強度を期待してはいけないということだ。
スクリーンタープの開いた面を風上に向けるのは避けたいと思う。

予報と現地の風は違う

気象庁は、風速は地形や周りの建物に影響されるので、その場所の風速は近くの観測所の値と大きく異なることがある、と注意している。
谷、河原、海辺、尾根の近くでは、予報の数字より現地の様子を信じたほうがいいと僕は思う。

これからの季節は、冬の季節風が強まる日が増える。
木枯らしは晩秋から初冬に吹く北よりの風で、関東には山越えの空っ風もある。
晴れていても風だけが強い日があるので、天気のマークだけで決めないようにしたい。

僕が先に決めておく撤収の線

ここからは僕の考えで、公的な基準ではない。
テントの強度も張り方も場所も違うので、取扱説明書に風の注意があれば、そちらを優先してほしい。

  • 予報の平均風速が10m/s以上なら、その日は泊まらない。
  • 平均5m/s以上で、積乱雲や前線の予報がある日は、瞬間を3倍で見積もる。
  • 傘がさしにくいと感じたら、タープから畳む。
  • 強風注意報が出ていたら、設営しない。基準は地域で違う。
  • 撤収は、暗くなる前に判断する。

強い風の中で無理に畳むと、ポールやペグが飛ぶ。
張ったままが危ない時は、人が車へ移るのが先だと思う。
雨や雷が絡む日は、台風の中止の判断や雷が鳴った時の動きも見てほしい。
ペグは地面に合わせて選ぶもので、長さと選び方に書いた。

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上の商品は、楽天市場の人気商品を紹介したものだ。
僕自身は使っていないので、購入前に商品ページで仕様と口コミを確認してほしい。
ペグやロープを強くしても、撤収の線が上がるわけではないと僕は思う。
風速計は、その場の風を数字で見るための道具で、瞬間の突風を予測するものではない。

出典

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