返還年数算出表の全区分が、どこにも一覧で載っていなかった

奨学金の返還回数は「貸与総額÷基礎額」で決まる。基礎額の表さえ手に入れば計算できる。
でも、その表の全区分を一覧で載せているページが、JASSOの公式サイトのどこにも見当たらなかった。

奨学金返済シミュレーターをつくる第1回 / 全1回目次

JASSOの奨学金には「奨学金返還年数算出表」という表がある。
貸与総額をこの表の基礎額で割って、端数を切り捨てた年数が返還年数になる、という仕組みだ。

返還年数 = floor(貸与総額 ÷ 基礎額)

公式サイトの「返還期間と割賦金」というページには、こんな例が載っていた。

毎月3万円の奨学金を4年間(48か月)貸与を受けた(総額144万円)場合\n貸与総額144万円 ÷ 割賦金の基礎額11万円 = 13.09 → 156回(13年間)で返還

計算式の意味は分かった。あとは基礎額の表を全部拾えばいい、と思っていた。

見つかるのは、断片だけだった

ところが実際に探してみると、表の全体が1ページにまとまって載っている場所が見つからなかった。
見つかったのは、ばらばらの断片だけだった。

  • 「20万円以下は30,000円」という記述
  • 先ほどの実例にあった「144万円は基礎額110,000円」という1点
  • 「340万円を超えると総額の20分の1」という記述

3点だけでは、途中の段階がどう並んでいるか分からない。
20万円から340万円までの間に、いったい何段階あるのか。

340万円という数字が、逆算のヒントになった

「340万円を超えると総額の20分の1」という条件を見て、ふと気になって計算してみた。

340万円 ÷ 20 = 17万円

340万円ちょうどのところで、ぴったり17万円になる。
つまりこの制度は、340万円という境界線の手前と後ろで、返還年数がなめらかに接続するように作られていた。
340万円÷17万円も、やはりちょうど20年になる。返還期間の上限が20年(240回)だということも公式サイトに書かれていたので、ここは矛盾がなかった。

10万円刻みで15段階、という仮説を立てた

17万円という上限側の終点と、30,000円という下限側の起点、そして途中の144万円=110,000円という1点。
この3点を、多くの奨学金相談サイトが紹介している「10,000円刻みで段階的に上がっていく」という一般的な形に当てはめてみた。

20万円以下:30,000円\n20万円超〜340万円まで、10万円刻みの帯ごとに10,000円ずつ上昇\n340万円超:総額の20分の1

この形に当てはめると、130万円超160万円以下の帯が110,000円になった。
144万円はこの帯にちょうど収まる。実例の数字とぴったり一致した。

それでも「確定」とは書かなかった

実例と1点だけ一致したからといって、15段階すべてが正しいと言い切れるわけではない。
JASSOには公式の貸与・返還シミュレーションがあり、そちらの計算結果とは細部が異なる可能性がある。
だから README にも、コードのコメントにも、`_docs/制度更新チェックリスト.md` にも「二次情報と実例から検証した近似表」と明記した。
正式な全区分の一次情報が見つかったら、そちらに置き換えるつもりでいる。

医療費・保険シミュレーターのときも、区分ア・イの基準額を関係式から逆算した。
今回は逆算というより「複数の断片から、矛盾のない1つの形を組み立てる」作業だった。
どちらにしても、「たぶん合っている」を「合っている」と書かないことだけは、今回も崩さないようにした。

スタンプラリーに挑戦する 行った場所・気になる場所は、現地チェックインでスタンプに残せます。 みんなのコースを見てみる 会員が作ったスポット巡りのコースを都道府県から探せます。自分だけのコースも作れます。 運営者の個人noteも書いています AI活用やサイト運営で気づいたことを、もう少し個人の視点で掘り下げています。

※運営者が個人で書いているnoteです。

技術ブログ一覧へ戻る