雪の車中泊と一酸化炭素中毒|JAFの検証では、窓を5cm開けても40分で危険な濃度になった
雪でマフラーが埋まった車は、エンジンをかけたままだと16分で400ppmを超えた(JAFの検証)。
窓を開けても防げなかった理由と、雪の日に決めておくことをまとめる。
雪でマフラーのまわりが埋まった車でエンジンをかけ続けると、車内の一酸化炭素はあっという間に危険な濃度になる。
JAFの検証では、対策なしの車は16分で短時間暴露限度の400ppmを超え、その6分後には測定上限の1,000ppmに達した。
窓を5cmほど開けた車でも、約40分で400ppmに届いている。
この記事では、JAFの検証の中身と、雪の日に車の中で過ごすときに僕が決めておきたいことをまとめる。
冬の車中泊や、大雪での立ち往生のニュースを見るたびに、エンジンをかけたまま暖を取る場面を思い浮かべる。
寒いから暖房を入れたい。
でも雪の日は、その暖房が命取りになることがある。
一酸化炭素は色もにおいもないので、車内にいる人は気づけない。
JAFは、雪に埋まった車で何を測ったのか
JAFは2015年2月16日、北海道旭川市で、同じ車を2台並べて検証している。
どちらもエンジンをかけたまま、エアコンは外気導入、温度と風量もそろえた。
1台は何もしない「対策なし」、もう1台は「マフラー周辺を除雪」した車だ。
雪はマフラーの高さまで埋めた条件と、ボンネットの上まで雪をかぶせた条件で試している。
別に、運転席の窓を約5cm開けた条件も測っている。
結果は、除雪したかどうかで分かれた
- 対策なし:開始直後から濃度が上がり、16分で400ppmを超え、その約6分後に測定上限の1,000ppmに達した
- マフラー周辺を除雪:最後まで、一酸化炭素はほとんど検知されなかった
- 窓を約5cm開けた:5分で100ppm台に上がり、しばらく上下したあと、約40分で400ppm、すぐに800ppm台になった
JAFのQ&Aには、1,000ppmは約3時間で死に至るおそれがある濃度だと書かれている。
窓を開けた車は、風があるうちは低く保てたが、風がやむと危険な濃度まで上がった、とも書いてある。
天候で変わるので換気には十分な注意が要る、という書き方だ。
排気ガスは、床の下から入ってくる
JAFは、マフラーの近くに発煙筒を置いて煙の流れも見ている。
排気ガスは車の床下にたまり、そこから車内へ吸い込まれていた。
内気循環にしていても、車体のすき間から入ってくることがある、とも書いている。
僕はここがいちばん怖いと思った。
マフラーは後ろにあるから、前の席にいれば大丈夫、という感覚はあてにならない。
雪で車のまわりがふさがると、排気ガスの逃げ場がなくなって、車の下にたまっていく。
雪の日に、車の中で僕が決めておくこと
JAFは、雪が降っているときに車内にとどまるなら、できるだけエンジンを切ること、そしてマフラーのまわりを定期的に除雪することを、いちばん大事な対策として挙げている。
冬に雪の多い地域へ行くときは、スコップ・防寒着・毛布を積んでおくように、とも書いている。
これを、僕は次のように決めておきたいと思っている。
- 雪の予報がある夜は、エンジンをかけたまま眠らない
- 暖房を入れる前に、マフラーのまわりの雪を自分の目で見て、取り除く
- 降っている間は、時間を決めて外に出て、マフラーとドアのまわりを確かめる
- 窓を少し開けたことを、安心の理由にしない
- 暖は、寝袋・重ね着・湯たんぽのような、燃やさないもので取る
最後の一つは、エンジンを切っても眠れるだけの装備を先に用意しておく、という意味だ。
寝袋の温度表示や、重ね着の考え方は別の記事に書いた。
エンジンを切る前提で準備しておけば、「寒いから、少しだけかけておこう」という判断をしなくて済むと僕は思う。
車内で燃焼式の暖房を使う場合も、一酸化炭素の話は同じように出てくる。
窓を閉め切ったときの空気の話は、車中泊の換気にまとめている。
寒さ対策の装備は、重ね着の三層の考え方と寝袋の温度表示を読んでおくと、エンジンに頼らない夜の組み立てがしやすいと思う。
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一酸化炭素の警報器は、鳴ったら外に出るための道具だ。
警報器があるからエンジンをかけたまま寝てもいい、ということにはならない。
スコップは、マフラーのまわりを掘り出せるかどうかを分ける道具なので、雪の地域へ行くなら車に積んだままにしておきたい。
まとめ
雪でマフラーがふさがった車は、JAFの検証で、対策なしだと16分で400ppm、その約6分後に1,000ppmに達した。
窓を5cm開けても、約40分で400ppmに届いた。
効いたのは、マフラーのまわりの除雪だった。
雪の日は、できるだけエンジンを切り、かけるならマフラーを掘り出してから。
そして、エンジンを切っても眠れる装備を先に積んでおく。

