車中泊でエンジンかけっぱなしは何が危ないのか|JAFのテストでは22分で危険域に届いていた
寒い夜にエンジンをかけたまま寝るのは、燃料より先に一酸化炭素の問題になる。
JAFのテストの数字と、かけずに済ませる工夫をまとめた。
冬の車中泊で、寒さに負けて朝までエンジンをかけたまま寝てしまう。
初めての冬には、ありがちなことだと思う。
道の駅の隅で、暖房を入れたまま寝る。
朝起きて気になるのは、たいてい燃料計の減り方だ。
でも、本当に気にするべきなのは燃料ではない。
危ないのは排気ガスが車内に戻ってくること
エンジンをかけっぱなしにしていて怖いのは、燃費でもバッテリーでもない。
一酸化炭素だ。
これは色がない。
匂いもない。
だから、たまってきても分からない。
普通の毒なら、まず気持ち悪くなって、これはおかしいと思って外に出る。
一酸化炭素はその「おかしい」が出るのが遅い。
しかも寝ているあいだは、その判断そのものができない。
排気ガスは車の後ろから出て、そのまま散っていくと思われがちだ。
平らな場所で風が抜けていれば、だいたいそうなる。
問題は、抜けなくなる条件が意外と揃いやすいことだ。
雪の日は、マフラーが埋まるだけで条件が変わる
ここはJAFがユーザーテストで確かめている(出典は記事の最後)。
数字を見ると、かけっぱなしの意味が変わる。
2015年2月、北海道でのテストだ。
同じ車を用意して、エンジンをかけたまま雪で埋める。
エアコンは外の空気を取り込む設定にしてある。
マフラーの周りを雪で覆ったまま放っておくと、車内の一酸化炭素の濃度は16分後に400ppmまで上がった。
400ppmは短時間でも危ないとされる線だ。
そこからわずか6分で、測定器の上限である1000ppmに届いている。
22分だ。
寝ていたら、間に合わない。
煙を使って排気の流れを見た結果も出ていて、マフラーが塞がれると排気が車体の下にたまり、下の隙間から車内に吸い込まれていた。
窓を閉めていたから入ってこない、という話ではなかった。
驚いたのは、その次の条件だ。
窓を5センチ開けた状態でも測っている。
5分で100ppmに達し、40分ほどで400ppm、そのあと800ppmまで上がった。
少し開けておけば大丈夫だろう、と考える人は多いと思う。
この数字を見る限り、その感覚は当てにならない。
マフラーの周りの雪をどけておいた場合は、一酸化炭素はほとんど検出されていない。
効いたのは換気ではなく、排気の出口を塞がないことだった。
雪が降らない土地でも、条件は作れてしまう
雪の話だと思って読み流しそうになるが、要は排気が抜けない場所に停めているかどうかだ。
壁ぎわに後ろ向きで詰めて停める。
くぼ地や、両側が高くなっている場所に停める。
風がまったくない夜に、車を隙間なく並べる。
どれも雪とは関係がない。
そして、どれも車中泊でうっかりやりがちな停め方だ。
いちばん確実なのは、エンジンを切って済むようにすること
対策はいろいろあるが、いちばん確実なのは、かけなくていい状態を作ることだと思う。
冬は、電気で暖を取るより先に、寝床の下を厚くする。
冷たいのは空気より地面と床で、そこを断ってしまうと必要な暖房がぐっと減る。
そのうえで電気を使う。
ポータブル電源で電気毛布を回すのが現実的だ。
空気を温めるより、体に接している面を温めるほうが少ない電力で済む。
うちでは EcoFlow DELTA 2 Max で、電気毛布とコタツをひと晩動かしたことがある。
電気をどこから引くかはエンジンを切ったあと、電気をどこから引くかに書いた。
そこにも書いたが、車のバッテリーから引くのはやめたほうがいい。
車のバッテリーで夜を過ごすと、翌朝エンジンがかからなくなることがある。
夏はもっと単純で、標高を上げるか、諦めて別の日にするのがいいと思う。
エンジンをかけて冷房を回し続ける以外に手がない夜は、そこで寝ないほうが正しい。
それでも切れない夜に守りたいこと
体調が悪いときや、天気が急に崩れたときは、かけざるを得ない夜もあると思う。
ゼロにはできない。
そういう日に守りたいのは四つだ。
停める前に、車の後ろに何があるかを見る。
壁、雪、草むら、傾斜。
排気が抜ける先が空いているかだけを確かめる。
雪の日は、寝る前にマフラーの周りをどける。
降り続いている夜は、途中で起きてもう一度どける。
これが唯一、JAFのテストで効果が出ていた対策だ。
寝ながらかけっぱなしにはしない。
温まるまでの間だけかけて、寝るときには切る。
起きているあいだなら、異変に気づける可能性が残る。
そして、一酸化炭素の警報器を積んでおく。
自分の感覚が使えない相手なので、感覚の外に道具を置くしかない。
安いもので構わないと思っている。
鳴らないことを確かめる道具というより、自分が油断した夜のための保険だ。
窓の結露が気になって換気をためらう人もいると思うが、結露と換気は同じ方向を向いている。
窓が濡れる理由は車中泊の朝、窓がぐっしょり濡れる原因に書いた。
開けたほうが両方ましになる。
ただし、さっきの数字のとおり、窓を開けることは排気に対する対策にはならない。
そこは分けて考えたほうがいい。
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掲載しているのは楽天市場で人気の商品を機械的に取得したもので、僕が全部を自腹で買って試したものではありません。
出典
※ 数値は2026年9月3日時点でJAFのページを確認したものです。