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りんごの蜜入りと甘さの関係|蜜そのものは甘くなく、消えても甘さは変わらない

りんごの蜜は、それ自体は甘くない。
蜜入りが目印になるのは甘さではなく、よく熟したこと。

りんごの蜜は、それ自体は甘くない。
青森県りんご対策協議会の説明では、蜜は周りの果肉より甘いわけではなく、収穫後に少しずつ果肉へ吸収されて消えても、甘さは変わらない。
蜜入りが目印になるのは「甘さ」ではなく「よく熟したこと」だ。
この記事では、農林水産省と青森県りんご対策協議会の説明をもとに、蜜の正体と、直売所で買って持っていくときの考え方をまとめる。

蜜の正体は、ソルビトール

農林水産省の「消費者の部屋」は、蜜入りを「果実の成熟に伴って、果肉の一部が水浸状になる生理的な現象」と説明している。
葉でつくられた光合成産物は、ソルビトールという形で果実に送られる。
果実の中で果糖やブドウ糖に変わって貯蔵されるが、成熟して糖でいっぱいになると、この変換の働きが落ちる。
行き場を失ったソルビトールが細胞の間にしみ出したものが、蜜だ。

青森県りんご対策協議会も、同じ説明をしている。
ソルビトール(糖アルコール)が果糖やショ糖に変わらず、細胞の間に水分とともにたまって、半透明に見えているものが蜜だ。

蜜そのものは、甘くない

青森県りんご対策協議会のページには、蜜は甘くない、周りの果肉より甘いわけではない、と書いてある。
かわりに、蜜には香りの成分(エチルエステル類など)が多く、風味を高める、という説明がある。
蜜入りのりんごがおいしく感じるのは、蜜の甘さではなく、よく熟していることと香りのせいだ、ということになる。

農林水産省のページも、蜜が多く入るほどよく熟し、おいしいとされている、という書き方だ。
「蜜が入っている」=「熟している」という読み方が、公式の説明と合う。

蜜は、時間がたつと消える

青森県りんご対策協議会は、収穫後に蜜は徐々に果肉に吸収されて消えるが、消えても甘さは変わらない、と説明している。
ウェザーニュースが「りんご大学」の三上聖華さんに取材した記事では、蜜が吸収されるとシャキシャキ感やジューシーさが失われる、とも書かれている。

農林水産省のページには、過剰に蜜が入った果実は日持ちしない、という一文がある。
蜜入りのりんごは、新鮮なうちに食べることがすすめられている。

ここから、僕は次のように考えている。
直売所で蜜入りを狙うなら、買った日から数日のうちに食べる前提で選ぶ。
キャンプに持っていくなら、後半の日ではなく、初日に食べるりんごとして積む。
これは公式の説明から導いた僕の判断で、試して確かめたものではない。

品種で、蜜の入りやすさは違う

青森県りんご対策協議会は、蜜が入りやすい品種と入りにくい品種がある、としている。
「王林」「つがる」「ジョナゴールド」は、熟しても基本的に蜜が入らない。
蜜が入っていないことは、熟していないことを意味しない。

ウェザーニュースの記事では、蜜が入りやすい品種として、サンふじ、ふじ、スターキング、デリシャスが挙げられている。
蜜入りが目当てなら、品種の札を見て、入りやすい品種から選ぶ。
入りにくい品種は、蜜の有無ではなく、色づきや香りで選ぶことになる。

外から見て、蜜の有無が分かるのか

ここは、僕が調べた範囲では、公式のページに書かれていなかった。
青森県りんご対策協議会のページにも、農林水産省のページにも、外から蜜入りを見分ける方法は出てこない。
だから、この記事では「このサインで見分けられる」とは書かない。

見分けられないものを、見た目で当てにいくのは、外れたときにがっかりする。
蜜入りが目的なら、蜜が入りやすい品種を選ぶところまでにして、蜜があるかどうかは割って確かめる、と考えておくほうが気が楽だ。

直売所での果物の選び方は、梨の選び方にも書いた。
直売所に行く時間帯の話は、午後に行ったら良いものが残っていなかった話にある。

出典

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