2026.09.15 泊まれる場所4,223 立ち寄りスポット46,522 営業中を確認したキャンプ場1,005 note を読む

無洗米 キャンプ|研ぐのをやめたら、洗い場の行列から抜け出せた

土曜の朝の炊事場に、米を研ぐ人の列ができていた。
研がなくていい米に変えたら、その列ごと消えた。

土曜の朝の炊事場に、米を研ぐ人の列ができていた。
僕もその一列に並んで、順番を待つのに五分、しゃがんで研ぐのにまた五分かかっていた。
隣で待っている人の気配も気になって、いつも急ぎ足で研いでいた。

無洗米に変えてから、その列に並ぶこと自体がなくなった。
米袋から出して、水を注ぐだけで炊飯の準備が終わる。
研がなくていい理由を調べていくと、キャンプの朝が軽くなった理由もついでに分かった。

無洗米は、工場であらかじめ研いである

無洗米というのは、精米したあとにも残る「肌ヌカ」という薄い糠の層を、工場の段階で取り除いてあるお米のことだった。
ふつうの精米機でも米の表面のヌカ層はほとんど落ちるけれど、米の溝の奥にこびりついた肌ヌカだけは機械だけでは取り切れない。
ここが残っているせいで、水を加えただけでは糠くさいまま炊き上がってしまうので、家庭で研ぐ作業がいる。
無洗米はこの最後の一枚を先に取ってあるお米で、1991年に登場してから工場の技術として広まった。

研がなくていい理由は「肌ヌカ」の性質を利用しているから

肌ヌカの取り方にもいくつかやり方があると知ったのは、この記事を書くために調べてからだった。
代表的なのはBG精米製法というやり方で、肌ヌカが持つ粘着性を使って、肌ヌカ同士をくっつけて引き剥がす。
水も薬品も足さずに、肌ヌカの性質だけで肌ヌカを除いてしまう仕組みで、取り除いたヌカはあとで肥料や飼料に回されるらしい。
ほかにも精米後に水で洗い流す方式や、タピオカ由来のでんぷんで吸着させる方式があって、工場ごとにやり方が分かれている。
どの方式でも共通しているのは、研ぐという工程そのものを、炊く前の家庭からあらかじめ工場側へ移してあるということだった。

水を運ばなくていい、とぎ汁も出さない

研がなくていいということは、炊事場まで米を運ばなくていいということでもあった。
サイトでボウルに移して、炊事場まで歩いて、すすいで、また持ち帰る。
この往復が丸ごとなくなる。
炊事場までの往復を減らす工夫は前にも書いたことがあるけれど、無洗米は米に関するその往復を最初からなくしてくれる道具でもあった。

とぎ汁を流さずに済むのもよかった。
農林水産省の資料には、米を研ぐのに使う水はふつうの精米の10〜20倍にもなるとあって、蛇口の限られたキャンプ場ではこの差は思っていたより大きい。
とぎ汁で炊事場のシンクを白く曇らせることもなくなった。

炊くときに気をつけていること

無洗米は、ふつうの米よりわずかに水を多めにするのがコツだと、何度か炊いてから気づいた。
研ぐ工程で吸っていたはずの水の分を、炊くときに足してやる必要があるからで、目安は1合につき大さじ1杯くらい増やしている。
浸水の時間はいつもと変えなくてよくて、火加減より浸水で決まるという回で書いた基本は無洗米でも同じだった。
計量だけはずれると水加減もずれるので、すりきりで正確に量れるカップに替えてから、炊き上がりのばらつきが減った気がする。

研ぐこと自体は、嫌いな作業ではなかった。
それでも、朝の炊事場に並ぶ時間と、洗い場を往復する回数が減ったのは、思っていたより快適だった。
米を変えただけで、キャンプの朝が少し軽くなった。

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出典

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