クーラーボックスをもっと冷やしたい。氷に塩を足すと、0度より下まで下がる
氷に塩を振ると早く溶けるだけでもったいない、と思われがちだ。
でも塩水は0度より下まで冷えるので、魚を冷やす現場では塩氷が使われている。
氷の入った箱に塩を振り込むと、氷が早く溶けるだけでもったいない、と思う人は多いと思う。
でも魚を冷やす現場では、塩を足した氷水がわざわざ使われている。
理由は温度にある。
塩水は、0度より下まで下がる
普通の氷水は、氷が溶けきるまでは0度で頭打ちになる。
そこに塩を混ぜると、話が変わってくる。
塩が溶けるときに周りの熱を奪う(溶解熱)のと、塩水は真水より凍る温度が低い(凝固点降下)のとが同時に起きて、氷はどんどん溶けながら、水そのものの温度が0度より下まで沈んでいく。
塩と氷でアイスクリームを作る実験も、原理はこれと同じだった。
氷水にただ浸けるより、塩を足した氷水に浸けたほうが、ものを冷やす力そのものが強くなる。
魚を冷やすのに塩氷が使われる理由
魚を保冷剤やただの氷水に浸けるより低い温度で扱えると、身の傷みを遅らせられる。
ただし、真水の氷で凍らせるように芯まで凍らせてしまうと、こんどは氷の結晶が身の細胞を壊してしまう。
塩氷はその間を狙っていて、凍らせるのではなく、限界まで冷やすための道具として使われる。
魚を並べた発泡の箱でもクーラーボックスでも、狙いは同じだと思う。
家庭のクーラーボックスでやる方法
そのままでは食材が塩水浸しになるだけなので、密閉できる袋に分けるのがコツだ。
厚手のチャック付き保存袋に氷と塩を入れて口を閉じ、その袋をクーラーボックスの中に沈める。
中身が塩水に触れないので、飲み物や刺身のパックを直接冷やせる。
配合は氷3に対して塩1くらいを目安にして、様子を見ながら足していくと扱いやすい。
粗塩は粒が大きく溶けるのに時間がかかるので、そのぶん長持ちしやすいと思う。
使うときの注意点
普通の氷水より低い温度になるので、葉物野菜や果物を直接触れさせると凍傷のように傷むことがある。
守りたいのは魚や肉、飲み物のような、少し凍っても問題のないものに絞ったほうがいい。
クーラーボックスの金属パーツに塩水がかかると錆びの原因になるので、使い終わったらそこだけ拭いておく。
それから、袋の口はしっかり閉じること。
中で漏れると、結局ただの塩水風呂になって、密閉した意味がなくなる。
氷に振る塩は、もったいないどころか、氷だけでは届かない温度まで連れていくための一手間だ。
クーラーボックスの中身をもう一段冷たくしたい日は、氷を足す前に塩のことを思い出してほしい。
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