2026.09.23 泊まれる場所4,223 立ち寄りスポット59,693 営業中を確認したキャンプ場1,005 note を読む

スズメバチが秋に凶暴になる理由|被害は11月まで続く。キャンプは黒い帽子を避け、刺されたら様子を見ない

スズメバチの巣がいちばん大きくなるのは9月、被害はおおむね11月まで続く。
黒に強く反応するので、帽子と服の色から見直したい。
巣を見つけたときと、ショック症状が出たときの動き方もまとめた。

スズメバチが秋に凶暴になるのは、9月ごろに巣がいちばん大きくなり、来年の女王が育つ時期に入るからだ。
刺される被害はおおむね7月から11月まで続くので、10月・11月のキャンプも気を抜けない。
黒い帽子や服を避け、においを抑え、ハチが来ても手で払わない。
刺されたあとに吐き気や息苦しさが出たら、様子を見ずにすぐ医療機関へ運ぶ。

この記事は、福島県の刺傷防止のページと報道記事をもとにまとめている。
僕が刺された体験の話ではない。
「僕は〜と思う」と書いたところだけが、僕の意見になる。

秋のキャンプで、先に覚えておくこと

  • 時期:スズメバチの被害はおおむね7〜11月。巣は9月ごろに最大になる
  • 服装:黒を避け、白っぽい色にする。帽子で髪を隠す
  • におい:香水やヘアスプレーを控え、甘い飲み物を開けたまま置かない
  • 近づかれたら:手で払わず、静かにその場を離れる
  • 巣を見つけたら:近づかず、自分で駆除しない
  • 刺されたら:冷水で冷やす。吐き気・むくみ・息苦しさなどが出たらすぐ医療機関へ

巣がいちばん大きくなるのは9月、被害は11月まで続く

福島県が出している刺傷防止のページに、こう書いてある。

アシナガバチの仲間が活発なのは、おおむね7月から8月。
スズメバチの仲間は、おおむね7月から11月。
そしてスズメバチ類は9月頃に巣の規模が最大になり、攻撃性が高まる。

理由は二つあるらしい。

ひとつは、この時期に来年の女王と雄が育つこと。
巣の中にいちばん大事なものが入っているので、守りが厚くなる。

もうひとつは、餌になる昆虫が秋に減ること。
探しにいく範囲が広がって、人のいるところまで出てくる。

夏のあいだ気にならないのは、単に巣が小さいからだ。
いちばん危ないのは真夏だと思われがちだけれど、ピークはキャンプに行きやすい季節と重なっている。

ウェザーニュースの記事では、アース製薬の話として、スズメバチは4〜5月に女王が1匹で巣を作り始め、8〜10月ごろに巣がいちばん大きくなる、と紹介されている。
9〜11月ごろはハチの数も最も多くなり、1つの巣で1,000匹を超えることもあるという。
涼しくなった10月に油断しやすいのは、こちらの気分の問題だと僕は思う。

ハチに刺されて亡くなる人は、毎年いる

nippon.com の記事によると、厚生労働省の人口動態統計で、2008〜18年の11年間にハチに刺されて亡くなった人は191人、年平均で17人強だった。
同じ記事は、環境省のまとめとして、同じ11年間にクマに襲われて亡くなった人は22人だったと並べている。
数で見ると、山や野外でいちばん気をつけたい生き物はハチだということになる。

亡くなる原因は、毒そのものより、ハチ毒への強いアレルギー反応(アナフィラキシーショック)だと説明されている。
血圧が急に下がり、呼吸困難や意識障害で、短い時間のうちに命に関わることがある。
この話は、下の「刺されたあと」の節にもう一度出てくる。

黒い帽子は避ける

同じページに、服装のことが書いてある。

「黒色」に対して攻撃性が強いので、黒い服は避け、帽子をかぶるなどして頭髪を隠す。
「白色」や「銀色」に対して攻撃性は弱い。

キャンプの帽子は、黒いキャップを選ぶ人が多いと思う。
理由は「汚れが目立たないから」。
焚き火の煤も、雨のはねも、黒なら気にならない。
ただ、それはこちらの都合でしかない。

頭髪を隠す、という一文も大事だ。
黒いものに来るなら、髪はそのまま黒い塊だ。
キャップだとつばの反対側、首の後ろが出る。

九月と十月は、生成りや白っぽい色の、つばが一周ついたハットのほうが向いている。

においも、見られている

色の次に書いてあるのが、においの話だった。

ヘアスプレー、ヘアトニック、香水の類はなるべくつけない。
体臭や汗のにおいにも反応する。

服の色で蚊に刺される回数が変わりやすい、という話を前に書いた(服の色で、蚊に刺される回数は変わりやすい)。
あのときと構造が同じだと思った。
相手が何を手がかりにしているかが分かると、こちらの支度のほうが決まる。

甘い飲み物を開けたまま置かない、というのも同じ話だ。
缶の中に入り込んだハチに、飲もうとして口の中を刺されるのがいちばん怖い。
蓋の閉まる容器に移し替えておくと安心だ。

近づかれたときに、いちばんやってはいけないこと

これも書いてある。

ハチが近づいてきても急な動きはしない。手ではらったりすると逆に攻撃してくる。

顔の前を横切ったハチを、反射で払ってしまう人は多いと思う。
それで刺されなかったとしても、運がよかっただけだ。

正しいのは、静かに後ずさって離れること。
頭の高さで羽音がしたときにじっとしていられるかどうかは、知識ではなく練習に近い気がする。
それでも、知らないよりは知っているほうがいい。

設営の前に、十分だけ周りを歩いておくのもいい。
見るのは、屋根のある構造物の軒下、木の洞、地面の穴。
そこにハチが出入りしていたら、その区画は使わない。

ウェザーニュースの記事には、オオスズメバチは主に土の中、木の洞、倒木などに巣を作ることがある、とも書かれている。
地面の穴は、ペグを打つ場所や、子どもが走り回る場所と重なりやすい。
芝生のサイトでも、足元の穴に出入りするハチがいないかは見ておきたい。

巣を見つけたら、近づかない

福島県のページには、スズメバチは巣に近づくと集団で攻撃してくるので、むやみに近づいたり刺激したりしないように、と書かれている。
自分で駆除するのはとても危険なので、専門の業者に頼むように、ともある。

キャンプ場で巣を見つけたら、自分で何とかしようとせず、離れてから管理棟に知らせるのがいいと僕は思う。
サイトの近くなら、場所を変えてもらえないか相談する。
スプレーで巣を落とそうとするのは、いちばん避けたい行動だ。

刺されたあとにやること、やってはいけないこと

ここがいちばん大事なところなので、そのまま書く。

毒袋をつぶさないように取り除く。
刺された部位を冷水で冷やす。
ハチ刺され用の薬を塗る。
アンモニア水や尿は効果がない。

おしっこをかければいい、という話はいまでも耳にする。
効かないと明記されている。

そして、いちばん重い話。

二回目以降に刺されたときは、アナフィラキシーショックで短時間のうちに重い症状に至ることがあると書かれている。

一度目が平気だったから二度目も平気、ではない。
むしろ逆で、一度刺されたことがある人ほど気をつける必要がある。
ここは自分で判断せず、体調がおかしいと思ったらすぐ病院へ、という一線だけは崩さないでほしい。

ショック症状が出たとき

福島県のページには、ショック症状として、吐き気、むくみ、血圧の低下、呼吸困難、意識がなくなる、などが挙げられている。
こうした症状が出たら、ただちに医療機関に運ぶ。
運ぶまでの間は、仰向けにして頭を低くする、とある。

キャンプ場は、病院まで車で時間がかかる場所が多い。
迷ったら119番に電話して、症状を伝えて指示を受けたほうがいいと思う。
同じページには、ハチに接する機会の多い人は、抗体の検査や救急処置について前もって医師に相談しておくように、とも書かれている。

蚊取り線香を焚いていても刺される話を書いたときも(蚊取り線香を焚いていても刺されるとき、相手は蚊ではないかもしれない)、要は相手を間違えていることが原因だった。
ハチは、間違えたときの代償がほかの虫と桁で違う。

車に積んでおきたいもの

道具でどうにかなる話ではないけれど、積んでおくと安心なものが三つある。

ひとつは、遠くまで届くタイプのハチ用スプレー。
巣を退治するために使うのではなくて、離れられない場面が来たときの最後の手段として置いておく。
巣が大きい時期に自分で駆除しようとするのは、素人がやることではないと思う。

ふたつめは、ポイズンリムーバー。
刺された直後に毒を吸い出すための道具で、千円しない。
これがあれば大丈夫、という道具ではないので、使ったうえで病院に行く。

みっつめが、色の薄い帽子。
上に書いた、黒を避ける話がこれ。

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秋のキャンプでやめたいことと、始めたいこと

やめたいのは三つ。
黒い帽子。
甘い飲み物を開けたまま置くこと。
目の前に来たハチを手で払うこと。

始めたいのも三つ。
着いたら設営の前に周りを十分歩く。
色の薄い帽子をかぶる。
ポイズンリムーバーを、救急箱ではなく運転席の手が届くところに置く。

夏に、虫は追い出すより入れないほうが早い、と書いた(虫は追い出すより「入れない」ほうが早かった)。
あれはテントの中の話だった。

秋のハチは、入れないよりもっと手前で、近づかない。
こっちが場所を選び直すところから始まる相手だ。

出典

※ 内容は2026年9月6日時点で各ページを確認し、2026年10月22日に追記・再確認したものです。刺されたあとの症状は個人差が大きいので、迷ったら医療機関へ。

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