AIの要約が、押さなくても全部ひらくようになった。青いリンクは、また一段下がった

「もっと見る」を押した人にだけ開いていたものが、最初から開くようになった。
押すか押さないかを決めていたのは、読み手のほうだったのに。

スマホで自分のブログの記事名を検索してみたら、画面が一枚まるごとAIの文章だった。
指で二回はらって、ようやく見慣れた青いリンクが出てきた。

以前はここに「もっと見る」というボタンがあって、押すと要約の続きが開く形だった。
今日はもう開いた状態で出てきていて、その下に「なんでも聞いてください」の入力欄まで用意されていた。

何があったのか

この動きを最初に見つけて表に出したのは Chris Long という人で、2026年8月27日にXへ投稿している。
翌28日に Search Engine Land と Search Engine Roundtable が記事にした。

変わったのは二点だ。
ひとつは、一部の検索語でAIの要約が「もっと見る」を押さなくても最初から全文表示されるようになったこと。
もうひとつは、続けて質問するための入力欄が最初から読み込まれるようになったこと。

この入力欄自体は新しいものではない。
2026年1月の時点では、「もっと見る」を押した先に出てくるものだった。
押す動作がひとつ挟まっていて、その先に会話の入り口があった。
今回、その一段が消えた。

Googleの説明はこうだ。
一部の検索語については、システムが人にとっていちばん役立つと判断したトピックで、AIの要約が動的に展開されることがある。
この形にすると、利用者は検索がより役に立つと感じ、続けて調べるところまで深く進んでくれることが自社の調査で分かっている、と。

ひとつ細かい配慮も入っている。
利用者がすでに下へスクロールしはじめていた場合は、展開を取りやめる。
読んでいる場所が突然ずれてしまうのを避けるためだそうだ。

どれくらいの割合の検索語で起きるのか、今後もっと広げるのかについて、Googleは答えていない。

僕がひっかかったところ

大きくなったこと自体は、正直あまり驚かなかった。
この二年、そちらの方向にしか動いていない。

ひっかかったのは、変わったのが大きさではなく既定値だというところだ。
「もっと見る」があった頃、押すか押さないかを決めていたのは読み手のほうだった。
そして既定は「押さない」だった。
興味を持った人だけが、自分の指で一段深く入っていく。

いまは既定が「開く」になっている。
読み手は開かない選択をしたのではなく、開いた画面を渡されてから、そこから下りるかどうかを決めることになる。
同じ情報が並んでいても、どちらが初期状態かで通る人の数はまるきり変わる。
プログラムを書いていると、既定値をどちらにするかがいちばん効く設定だという場面によく出くわす。
今回のこれも、機能の追加というより設定の変更だと思っている。

スクロール中はキャンセルする、という配慮の存在も引っかかった。
あれをわざわざ入れているということは、これが読み手の位置を奪う変更だと作った側も分かっているということだ。
分かったうえで、既定は開くほうに倒した。

それと、「より深く進んでくれる」という言い方。
深く進む先は、検索結果の下のほうではなくて、その場の会話だ。
たしかにその人にとっては深くなっているのだと思う。
ただ、深くなった先にうちのページはない。
役に立つことと、書いた人のところへ人が来ることは、もう別々に動く。

割合を言わないのも、地味に効く。
一割なのか半分なのかで、自分の記事がどれだけ影響を受けるかの見積もりはまるきり変わるのに、そこは分からない。
分からないまま、数字だけがゆっくり動く。

去年AI検索に出したくないなら外せる、ただし引き換えがあるという話を書いた。
あのときの結論は「外さない」だった。
いま読み返しても判断は変えないが、あのとき想定していたのは「要約に引用される」ことで、要約が画面を全部埋めることではなかった。

で、僕はどうするか

四つ決めた。

ひとつめ。
要約で用が済む記事を書かない、という当たり前をもう一段はっきりさせる。
手順や定義だけで組み立てた記事は、要約に置き換えられる。
置き換えられないのは、自分がやってみて失敗したところと、そのとき何を考えたかの部分だ。
この技術ブログを毎日書いていて、読まれ方がはっきり違うのはいつもそこだった。

ふたつめ。
検索以外の細い入り口を、面倒がらずに増やす。
「このサイトをよく読みます」のボタンが配られはじめた話を書いたときにも同じことを思ったが、選んでもらう側になる仕組みは今のところ全部、小さくて手間がかかる。
それでも、既定値が向こうの都合で動く場所だけに立っているよりはいい。

みっつめ。
数字はクリック数で見る。
表示回数は、下へ押しやられた状態でも表示は表示として数えられる。
増えたり減ったりする数字のうち、うちのページが実際に開かれた回数だけを月ごとに並べておく。

よっつめ。
月に一度、自分のスマホで自分の記事を検索してみる。
管理画面の数字ではこの変化は見えなかった。
見えたのは、指で二回はらったときだった。
カレンダーに書ける形で発表される変更ではないので、自分の目のほうを定期的に使う。

青いリンクが下がっていくのを止める手立ては、僕の側にはない。
できるのは、下がっても押される理由をこちら側に用意しておくことだけだと思っている。
それは要約されにくい文章を書くという、ずいぶん地味な話に落ち着く。

出典

※ 記載の日付・仕様は2026年8月31日時点で確認したものです。

スタンプラリーに挑戦する 行った場所・気になる場所は、現地チェックインでスタンプに残せます。 みんなのコースを見てみる 会員が作ったスポット巡りのコースを都道府県から探せます。自分だけのコースも作れます。 運営者の個人noteも書いています AI活用やサイト運営で気づいたことを、もう少し個人の視点で掘り下げています。

※運営者が個人で書いているnoteです。

技術ブログ一覧へ戻る