2026.09.23 泊まれる場所4,223 立ち寄りスポット59,693 営業中を確認したキャンプ場1,005 note を読む

キャンプの沢水・川の水は生で飲まない|澄んでいても見た目では分からない。厚労省は煮沸を勧めている

厚生労働省は、沢や川の水は煮沸してから飲むよう書いている。
見えない卵、症状が出るのは数年後。
取水場所の目安と、浄水器を買う前に見る点を整理した。

キャンプで沢水や川の水を飲むなら、そのまま飲まずに、沸騰させてからにする。
厚生労働省のエキノコックス症のページは、予防と対策のひとつとして「沢や川の水は煮沸してから飲む」と書いている。
水が透き通っていても、この話は変わらない。見た目では、安全かどうかが分からないからだ。

キャンプ場の水道が使えるなら、飲み水は水道から汲めばいい。
この記事は、山の沢水を飲みたくなる場面か、断水や水切れで川の水を使うしかない場面の話だ。
事実は厚生労働省・北海道・オーストラリアのビクトリア州保健局のページから引いた。
浄水器の選び方のところは、僕の考えとして書いている。

きれいに見えても、見た目では決められない

ビクトリア州保健局のページ(Better Health Channel)は、川や泉などの自然の水は、すべて汚染されているものとして扱い、飲む前に処理するように、と書き出している。
そのまま飲むと、胃腸炎や下痢のような病気につながるおそれがあるそうだ。
特に小さな子どもや高齢の人、免疫の弱い人は重くなりやすい、とも書いてある。

水の見た目については、こういう書き方だ。
澄んでいて、浮いている汚れやにおいが無い水は、濁ってにおう水よりは安全な可能性が高い。
ただし見た目は、安全の保証にはならない。

もうひとつ、取水する場所の目安も書いてある。
流れている水を選んで、淀んだ水は避ける。
キャンプ場、農地、下水道につながっていない住宅や町の下流からは汲まない。

僕は、この「下流」の話が、日本のキャンプにもそのまま当てはまると思う。
沢の上のほうに別のキャンプサイトや牧場があるかどうかは、行ってみないと分からない。

日本で名前が出てくるのは、エキノコックス

厚生労働省のページによると、エキノコックス症は、多包条虫という寄生虫による病気で、日本国内では北海道を中心に、年間20〜30例ほどが報告されている。
予防と対策として、キツネに餌を与えないこと、犬を放し飼いにしないこと、野山へ出かけたあとは手をよく洗うこと、そして沢や川の水は煮沸してから飲むことが挙げられている。

北海道のページには、感染の仕組みがもう少し詳しく書いてある。
人は、エキノコックスの卵に汚染された山菜や沢水を直接口にしたり、卵がついた手で食べ物に触れたりして感染する。
卵は直径0.03ミリで、肉眼では見えない。
しかも、感染してもすぐには自覚症状が出ず、数年から10数年たってから出る、とある。

北海道のページは、十分な加熱や、水洗い(手洗い)で感染を予防できる、とも書いている。
「見えない」「すぐには症状が出ない」の二つが重なるので、飲んだ直後に何も起きなくても、安全だったとは言えない。

ここは本州のキャンプ場でも、同じ気持ちでいいと僕は思う。
エキノコックス症が国内で報告されているのは北海道が中心だが、水の汚染は寄生虫だけの話ではないからだ。

いちばん確実なのは、沸騰させること

ビクトリア州保健局のページは、いちばん簡単な処理方法は煮沸だとしている。
ぐらぐらと沸騰させてから冷まして飲む。
煮沸は、細菌、ウイルス、原虫のほとんどに効く、と書いてある。

煮沸ができないときの方法も、いくつか並んでいる。

  • 塩素やヨウ素のタブレット
  • 携帯型の紫外線(UV)の機器
  • ポータブルのマイクロフィルターや浄水器

どの方法でも、メーカーの使い方の説明のとおりに使うこと、と念を押している。

ひとつ、見落としやすい注意がある。
煮沸や消毒は、ヒ素や鉛のような化学物質や、自然の金属が溶けている水は安全にしない。
そういう水は、飲む量を少なくするか、たまに飲むだけにするしかない、とある。
そもそも自然の水を、ふだんの飲み水にしてはいけない、とも書いてある。

携帯浄水器を選ぶときの、僕の見方

キャンプで湯を沸かせる環境なら、煮沸が基本になる。
ただ、歩いている途中や、ガスの残りが少ないとき、断水で大量に水が要るときは、沸かすのが面倒だ。
そのために、携帯できる浄水器をひとつ持っておく、という考え方はある。

ここからは、僕の考えだ。
浄水器の商品説明では、何を取り除けるのかが商品ごとに違う。
水道水のにおいや塩素を取る浄水ボトルもあれば、川の水のような野外の水に使える、と書いてあるものもある。
だから、買う前に見るのは、次の二点だと思う。

  • 「野外の水(川の水・沢水)に使える」と書いてあるか
  • 細菌・原虫・ウイルスのどれに対応しているのか、商品ページや説明書に書いてあるか

ビクトリア州保健局のページも、浄水器や消毒の方法は、メーカーの説明のとおりに使うように、と言っている。
何に効くのかが分からない浄水器に、沢水を通して、そのまま飲むのは避けたい。
僕自身は、これらの商品を使って試したことはない。
下の三つは、楽天で人気のものを並べただけで、「これが一番」と選んだものではない。

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もし備えるなら、飲み水は家から持っていくのが先だと思う。
水の保存や汲み置きについては、水道水の汲み置きは何日もつに書いた。

まとめ

  • 沢水・川の水は、澄んで見えても、そのまま飲まない(厚生労働省は煮沸してから、と書いている)
  • エキノコックスの卵は直径0.03ミリで目に見えず、症状は数年から10数年後に出ることがある
  • 取水する場所は、流れている水を選ぶ。キャンプ場や農地、下水道のない集落の下流は避ける
  • いちばん確実なのは、ぐらぐら沸騰させてから冷ますこと。ほかにタブレット、紫外線、フィルターがある
  • 煮沸や消毒では、ヒ素や鉛のような化学物質は取れない。ふだんの飲み水にはしない
  • 携帯浄水器は、野外の水に使えるかと、何に対応しているかを、買う前に確かめる

出典

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