wwwを付けても付けなくても同じページが出ていた。検索エンジンには、それは「別の家」に見えていた

住所を二つ配っていたつもりが、検索エンジンには"どちらも本物"に見えていた。
一本化するだけの作業だった。

自分のサイトを、wwwありとwwwなしの両方で開いてみたことがある。
どちらも同じページが出た。
不便はない。むしろ親切な作りに見えていた。

ところが検索コンソールを見ると、同じ記事のURLが二種類、別々の行で数字を持っていた。
アクセス数もクリック数も、それぞれ半分ずつに割れている。
人間には「同じサイト」でも、検索エンジンには「別の家」として数えられていた。

見た目が同じでも、住所としては違う

ブラウザは親切なので、www.のあるなしを気にせず同じ内容を見せてくれる。
でも検索エンジンにとってのURLは、住所そのものだ。
1丁目1番地と、建物名だけ抜いた1丁目1番地は、人には同じ場所でも、宛先としては別物として扱われる。

被リンクも評価も、そのURLに対してつく。
片方に半分、もう片方に半分ついた評価は、合算されない。
一本にまとまっていれば得られたはずの重みが、二つに薄まって渡っていた。
以前、サブドメインとサブディレクトリの違いについて書いた(blog.example.com と example.com/blog は、何が違うのか)。今回のwww問題は、その仲間のような話だと思う。

301という、転居はがきの出し方

この状態を直す方法は一つで、どちらか一方を「正」に決めて、もう一方から301(恒久的に移転しました)という合図を出す。
サーバーの設定ファイル(.htaccess)に数行書くだけで、古い住所に来た人も検索エンジンも、自動で新しい住所へ運ばれる。

302という似た番号もあって、こちらは「一時的な移転」の意味になる。
工事中の案内なら302でいいが、恒久的な引っ越しなら301を使わないと、検索エンジンはいつまでも古い住所を覚えたままになる。
番号ひとつの違いで、機械の記憶の仕方が変わる。

どちらを正にするか、で少し悩んだ

wwwを付けるか付けないかは、実は好みの問題に近い。
歴史的にはwwwを付けるのが主流だったが、いまは付けない書き方も多い。
うちは短く打ちやすいほうを取って、wwwなしを正にした。

決めた後にやることは単純で、サイト内のリンクも、検索エンジンに送るサイトマップの住所も、全部その形に揃える。
301だけ設定して内部のリンクは古いままにしておくと、検索エンジンは「移転しろと言われたのに、あちこちで古い住所を紹介されている」状態になり、切り替えが遅れる。
表と裏を両方直して、初めて一本化と言える。

効果はすぐには出ない

設定を変えた翌日に順位が上がったりはしない。
検索エンジンが古い住所への評価を新しい住所に付け替えるまで、数週間はかかる。
その間、検索コンソールの数字がむしろ一時的に落ち込むこともあって、直したはずなのに不安になる。

いまはアクセス解析の行が一本にまとまって、以前より読みやすくなった。
数字が二つに割れていたことにすら気づいていなかった時期を思うと、住所を一本化するというのは、地味だけれど後から効いてくる作業だと思う。
名刺を配り直すのと同じで、変えた本人が気づかないうちに、新しい住所のほうへ人が流れていく。

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