10月から、Chromeが「このページを開きますか」と聞いてくる。うちは大丈夫だと思っていた
自分のサイトはHTTPSだから関係ない、とすぐに思った。
そのあとで昔の記事を開いて、貼りっぱなしのリンクを見てしまった。
Chromeが安全でない接続に確認を出すようになる、という話を読んで、僕は正直あまり真剣に読まなかった。
うちのサイトはとっくにHTTPSだし、証明書も自動で更新されている。
関係のない話だと思った。
そのあとで、五年くらい前に書いた自分の記事を開いた。
本文の途中に、参考としてよそのページへのリンクが貼ってある。
アドレスの頭が http で始まっていた。
何があったのか
Googleが、Chromeの「常に安全な接続を使用する」という設定を、初めから有効の状態にすると発表した。
発表そのものは2025年10月28日で、Chromeのセキュリティチームによるもの。
段取りは二段になっている。
2026年4月のChrome 147で、まず拡張保護機能を自分でオンにしている利用者に先行して適用される。
この対象だけで10億人を超えるらしい。
そして2026年10月のChrome 154で、全員が初めからこの状態になる。
有効になると何が起きるかというと、HTTPSに対応していない公開サイトを初めて開くとき、確認の画面がはさまる。
開けなくなるわけではなくて、そのまま進むことはできる。
よく見るサイトについては繰り返し出ないようにも作られている。
数字も出ていて、Chromeで開かれるページのうち、すでに95%から99%はHTTPSになっている。
残りの数%が今回の対象という話だ。
先に試したときの実測では、警告を見る回数は真ん中あたりの利用者で週に1回未満、多い側の人でも週に3回未満だったという。
対象は公開サイトだけで、宅内や社内でしか使わないアドレス、たとえばルーターの設定画面のようなものは外れている。
同じ名前が別のネットワークでは別の機械を指してしまうから、というのが理由だった。
僕がひっかかったところ
ひとつ目は、自分のサイトがHTTPSでも安心にはならない、ということ。
記事の中に貼ったリンクの先が対応していなければ、警告が出るのは読者の画面だ。
読んでいる人からすれば「このサイトのリンクを踏んだら変な画面が出た」という体験になる。
自分が悪くなくても、印象は自分に返ってくる。
ふたつ目は、残っている数%がどこにあるかということ。
大きな会社のサイトはとっくに終わっている。
残っているのは、個人が昔つくって、そのまま置いてあるような小さいページだと思う。
更新していないから困っていないし、困っていないから直す理由がない。
10月に初めて、見に来た人のほうが困る。
みっつ目は、これが警告であって遮断ではない、という点をどう受け取るか。
進めるのだから実害はない、と読むこともできる。
ただ、一度でも危ないと言われた場所に、人はあまり戻らない。
そのページが誰かの店の営業案内だったら、と考えると、実害がないとは言いにくい。
で、僕はどうするか
まず、自分のサイトの中に残っている http のアドレスを数えることにした。
本文のリンクだけでなく、画像の読み込み先、古い記事からの転送設定、フッターに置いたままのバナー。
こういうものは、書いた本人が忘れているところに残っている。
次に、昔つくって手を離した小さいサイトを一覧にする。
自分のものだけでなく、頼まれて作ってそのままになっているものも含めて。
証明書は無料で取れる時代になっているので、まだ動いているなら入れておくほうが早い。
もう役目が終わっているなら、閉じるという判断もある。
それから、印刷物やQRコードに http で焼いてしまったものを思い出しておく。
紙は差し替えられないので、こちらは転送を残し続けるしかない。
「もう使っていないから」と転送を止めるのは、10月以降はもう少し慎重にやる。
いちばん早いのは、その設定を自分で先にオンにしてしまうことだと思う。
Chromeの設定からプライバシーとセキュリティへ進むと、常に安全な接続を使用する、という項目がある。
これを入れた状態で自分のサイトをひととおり歩けば、10月に読者が見るものを先に自分で見られる。
僕は昨日それをやって、思っていたより静かで、そのぶん見落としていた場所がはっきりした。
期限が決まっている話は、決まっているうちに触っておくほうが安い。
10月に慌てるのは、たぶん僕みたいに「うちは大丈夫」と最初に思った人からだ。