AIの学習のためなら、本人の同意はいらない。日本でそう決まった
反対したい気持ちと、それでも要るよなという気持ちが半分ずつある。
自分がどちら側に立つのか、まだ整理がついていない。
個人情報保護法の改正案が、2026年7月10日に成立した。
見出しだけ読んで、少し身構えた。
AI開発のためなら本人の同意なしに個人情報を使える、と書いてあったからだ。
何が変わるのか
今回の改正で、AIの学習や統計を作る目的で個人情報を扱う場合の例外が設けられた。
統計として処理されて個人が特定されない、あるいは本人の権利や利益が害されないことが明らかな場合に、これまで必要だった同意を求めなくてよくなる。
緩めるだけではなくて、締めるほうも同時に入っている。
違反した事業者に課徴金を科す制度が新設され、顔や声、DNAといった生体情報には新しい規制がかかる。
16歳未満のデータの扱いも厳しくなった。
全面的な施行は2028年ごろの予定とされている。
入口の同意を緩める代わりに、出口の責任を重くする。
そういう設計に見える。
反対しきれない自分がいる
正直に書くと、感情としては歓迎できない。
自分の情報が、知らないところで誰かのモデルの材料になるのは気持ちのいいものではない。
ただ、僕は毎日AIを使って仕事をしている。
その道具が使いものになっているのは、大量のデータで鍛えられているからだ。
材料は嫌だが完成品は使いたい、というのはさすがに虫が良すぎる。
だから僕が見ておきたいのは、緩めた側ではなく締めた側のほうだ。
課徴金が実際に使われるのか。
生体情報の線引きが守られるのか。
そこが機能しないと、緩めた部分だけが残る。
個人でサイトをやる側としての宿題
もう一つ、自分の足元の話がある。
うちのサイトにも問い合わせフォームがあって、名前とメールアドレスを預かっている。
規制が厳しくなる側の項目には、こちらも当てはまる。
集めた情報を何に使うのか、いつ消すのか。
書いてはいるけれど、書いたきりになっていないか。
法律が動いたときは、他人のやり方に文句を言う前に自分の預かり方を見直すのがいいと思っている。