受託開発で断る仕事の基準は、三つあれば足りる
引き受けるかどうかで迷っている時間が、いちばんもったいない。
自分のための線引きを、そろそろ言葉にしておく。
見積もりを作る前、いちばん時間を使っているのは何か。
設計でも調査でもなくて、「これは受けるべきなのか」と一人で腕を組んでいる時間だと思う。
受託を始めたばかりの頃は、来た話をほとんど全部受けがちだ。
断る理由が自分の中にないからだ。
僕なら、見るのは次の三つだけにする。
1. 決める人が誰なのか分からない
打ち合わせに五人いて、全員が「持ち帰って相談します」と言う。
この形の案件は、途中で止まりやすい。
止まっているあいだもこちらの時間は動いているのに、請求できるのは作った分だけだ。
だから最初の打ち合わせで「最終的に決めるのはどなたですか」と聞いておきたい。
その場で名前が出てこない話は、いったん引く。
意地悪で聞いているわけではない。
決める人がはっきりしていれば、相手のほうも迷わずに済む。
この質問に即答が返ってくる会社は、進行も速いことが多いと思う。
2. 「とりあえず全部お願いします」と言われる
範囲が決まっていない仕事は、金額を決めようがない。
決めないまま走り出すと、どこかで「そこまで含まれていると思っていました」が出てきやすい。
揉めるのはお金の話に見えて、実際は範囲の話だと思う。
そこで、最初の見積もりを二段に分けるやり方がある。
何を作るかを決めるところまでで一本。
実際に作るところで、もう一本。
前半だけで終わっても構いません、という形にしておくと、相手も「まず整理してもらおう」と言いやすくなる。
この分け方なら、途中で険悪になりにくい。
前半の成果物は仕様書というより、決めたことの一覧に近い。
それでも、書いて渡すだけで話の速度がまるで変わる。
3. 値段だけで選ばれている
「相見積もりなので、いちばん安いところにお願いします」と最初に言われた案件は、僕なら受けない。
安く出すこと自体が嫌なのではない。
困るのは、そのあとに来がちな「ここも直しておいてください」に、値段で選んだ相手ほど遠慮がないことだ。
値切られたぶんを、あとから時間で取り返される。
逆に、前に作ったものを見て連絡をくれた人とは、長く続きやすい。
何を大事にしている相手なのかは、最初の一通にけっこう出る。
ここの見立ては、大きく外れにくいと僕は思う。
断れるのは、断らなくても回るようになってから
正直に書くと、この三つは始めたばかりの頃には使いにくい。
来月の売上が見えていない状態で、目の前の話を断れるわけがない。
保守で毎月いくらか入るようになって、はじめて選べるようになる。
基準を持つより先に、基準を使える状態を作るほうが順番としては早いのだと思う。
だから「断り方」を先に覚えようとしている人には、まず続く仕事を一本作るほうを勧めたい。
断った案件のことは、あとから気になることもあると思う。
受けていたらどうなっていたんだろう、と考える夜もあるかもしれない。
それでも、迷っている時間が減ったぶんだけ、手は動くようになるはずだ。
ほかにも書いています
受託・note・スタンプこういう仕組みを作る相談を受けています
毎日の更新・データ集め・集計の自動化/3万円〜収益がいくらだったか、どの施策が外れたか
note / 個人の視点で掘り下げていますスタンプラリーに挑戦する
行った場所は、現地チェックインで記録に残せます※受託の相談とnoteは、運営者が個人で受けている・書いているものです。
