2026.09.23 泊まれる場所4,223 立ち寄りスポット59,693 営業中を確認したキャンプ場1,005 note を読む

受託開発で断る仕事の基準は、三つあれば足りる

引き受けるかどうかで迷っている時間が、いちばんもったいない。
自分のための線引きを、そろそろ言葉にしておく。

見積もりを作る前、いちばん時間を使っているのは何か。
設計でも調査でもなくて、「これは受けるべきなのか」と一人で腕を組んでいる時間だと思う。

受託を始めたばかりの頃は、来た話をほとんど全部受けがちだ。
断る理由が自分の中にないからだ。
僕なら、見るのは次の三つだけにする。

1. 決める人が誰なのか分からない

打ち合わせに五人いて、全員が「持ち帰って相談します」と言う。
この形の案件は、途中で止まりやすい。

止まっているあいだもこちらの時間は動いているのに、請求できるのは作った分だけだ。
だから最初の打ち合わせで「最終的に決めるのはどなたですか」と聞いておきたい。
その場で名前が出てこない話は、いったん引く。

意地悪で聞いているわけではない。
決める人がはっきりしていれば、相手のほうも迷わずに済む。
この質問に即答が返ってくる会社は、進行も速いことが多いと思う。

2. 「とりあえず全部お願いします」と言われる

範囲が決まっていない仕事は、金額を決めようがない。
決めないまま走り出すと、どこかで「そこまで含まれていると思っていました」が出てきやすい。
揉めるのはお金の話に見えて、実際は範囲の話だと思う。

そこで、最初の見積もりを二段に分けるやり方がある。
何を作るかを決めるところまでで一本。
実際に作るところで、もう一本。
前半だけで終わっても構いません、という形にしておくと、相手も「まず整理してもらおう」と言いやすくなる。

この分け方なら、途中で険悪になりにくい。
前半の成果物は仕様書というより、決めたことの一覧に近い。
それでも、書いて渡すだけで話の速度がまるで変わる。

3. 値段だけで選ばれている

「相見積もりなので、いちばん安いところにお願いします」と最初に言われた案件は、僕なら受けない。

安く出すこと自体が嫌なのではない。
困るのは、そのあとに来がちな「ここも直しておいてください」に、値段で選んだ相手ほど遠慮がないことだ。
値切られたぶんを、あとから時間で取り返される。

逆に、前に作ったものを見て連絡をくれた人とは、長く続きやすい。
何を大事にしている相手なのかは、最初の一通にけっこう出る。
ここの見立ては、大きく外れにくいと僕は思う。

断れるのは、断らなくても回るようになってから

正直に書くと、この三つは始めたばかりの頃には使いにくい。
来月の売上が見えていない状態で、目の前の話を断れるわけがない。

保守で毎月いくらか入るようになって、はじめて選べるようになる。
基準を持つより先に、基準を使える状態を作るほうが順番としては早いのだと思う。
だから「断り方」を先に覚えようとしている人には、まず続く仕事を一本作るほうを勧めたい。

断った案件のことは、あとから気になることもあると思う。
受けていたらどうなっていたんだろう、と考える夜もあるかもしれない。
それでも、迷っている時間が減ったぶんだけ、手は動くようになるはずだ。

まる子パパ

まる子パパ

会社員。受託開発のエンジニアを15年以上続けていて、その前は寿司職人・長距離運転手・農業。 技術ブログは、キャンプの合間に踏んだバグと、AI・Web開発の運用の失敗を書いています。 このサイト自体が、開発に携わっているCMS「コンテナ」の稼働中の実例です。 このサイトについて / 小さな自動化の相談

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