走行充電でポータブル電源はどこまで戻るのか。サブバッテリー実測ログ

キャンプと技術がつながる、うちの"蝶番"記事です。
電流ロガーを積んで道志までを往復し、シガーソケット経由の走行充電でメイン電源がどこまで回復するかを測ってきました。

キャンプ当日の写真と顛末はキャンプ日誌のほうに。こちらは数字の話だけです。

発端は単純な疑問でした。
連泊の2日目、電源の残量が心細くなったとき、買い出しの運転で実際どれだけ戻るのか。
「走行充電できます」とはよく言われるけれど、体感では「気休め程度」。その気休めを、一度ちゃんと数字にしておきたかった。

測定の条件

対象はうちのメイン電源(大容量クラス、定格2kWh級)。
車のシガーソケット(DC12V)からの入力を、USB型ではなくインライン型の電流ロガーで記録しました。
ルートは自宅から道志みち経由で道の駅どうしまでの、いつものキャンプ行程そのままです。

先に断っておくと、シガーソケット給電はヒューズの都合で電流の上限が決まっており、理屈のうえでも100W少々しか入りません。
知りたいのは理論値ではなく「いつもの運転時間で、残量表示が何%動くか」です。

区間別の実測ログ

走行充電の区間別ログ(2026年6月・晴天・エアコン使用)
区間 走行時間 平均入力 回復量(実測) 残量表示の変化
往路① 自宅 → 談合坂SA(高速) 約55分 89W 約81Wh 34% → 38%
往路② 談合坂 → 道の駅どうし(下道) 約50分 86W 約72Wh 38% → 41%
場内移動+買い出し往復 約35分 83W 約48Wh 41% → 43%
復路 道志 → 自宅(渋滞込み) 約110分 88W 約161Wh 40% → 48%

※残量%は本体の表示読み。復路開始時の40%は、場内での使用による減少を含みます。数値はうちの車・うちの電源での一例です。

合計すると、約4時間10分の走行で回復できたのは約362Wh。2kWh級の電源にとっては、およそ18%ぶんです。
信号待ちやアイドリングストップで入力が細かく途切れるのも、ログを見て初めて分かりました。下道の平均入力が高速よりわずかに低いのは、たぶんこれが理由です。

結論:走行充電は「保険」にはなるが「充電計画」にはならない

1泊2日のいつもの行程で戻せるのは、スマホ・カメラ・照明ひと晩ぶん、というのが実測を踏まえた僕の整理です。
電気毛布やコタツの消費を走行充電で取り返すのは、シガーソケット経由では現実的ではありません。

ただ「保険」としての価値は思ったよりありました。
買い出しのついでに2%戻る。この2%は、夜中にスマホの充電を我慢するかどうかの分かれ目くらいにはなります。
残量の心配を根本から消したいなら、答えは走行充電の工夫ではなく、出発前の満充電と容量選びのほうにある。うちがメイン電源を大容量クラスにした理由は、DELTA 2 Max の実測レビューに書いています。

配線まわりのメモ(これから試す人へ)

シガーソケットは車種ごとにヒューズ容量が決まっています。上限ぎりぎりで長時間引き続ける使い方になるので、ソケットやプラグの発熱は最初の30分だけでも一度手で確かめておくと安心です。
うちでは接点の甘い安物の分岐ソケットで、プラグがはっきり熱くなった経験があって、それ以来ポータブル電源への給電は分岐なしの単独ソケットに固定しています。

また、エンジン停止中の給電は車のメインバッテリーを直接削ります。
アイドリングなしで測る今回の趣旨とは別に、停車中は必ず給電を切る運用にしておくのが無難です。バッテリー上がりはキャンプ場でいちばん洒落にならないトラブルなので。

次の実験として、シガー経由ではなく走行充電専用の昇圧チャージャーを入れた場合の比較を考えています。
ログが取れたら、この記事の続編として書く予定です。

この電源のキャンプでの働きぶりはEcoFlow DELTA 2 Max 実測レビューに、実験当日の様子はキャンプ日誌にまとめています。

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