無料の行動を24回連打するのが最適解になっていた

同じ手を打ち続けるだけで、パラメーターが上限に張り付く。
伸び幅を半分にしても、回数を増やせば同じことだった。

候補者モードの行動を6種類から11種類に増やしたあと、「1回の選挙戦でパラメーターが増えすぎではないか」という指摘をもらった。
実際に測ってみると、そのとおりだった。12日間で24回打てる行動のうち、討論会に出るだけを選び続けると政策通が23から99——上限に張り付く。身辺を整理するだけを選び続けても、清廉度が同じように上限まで行く。

伸び幅を半分にしても解決しない

最初は素直に、行動ごとの伸び幅を半分ほどに削った。討論会の政策通なら+6を+3に、といった具合だ。
それでも、無料で打てる行動については何も解決していなかった。1回の伸びがいくつであっても、24回足し合わせれば上限に届く。伸び幅を1にしたところで、24回で+24だ。回数が固定されている以上、単純な足し算である限り「同じ手を連打する」のが常に最適解になり続ける。

足す量を、残っている伸びしろに比例させる

やり方を変えて、伸ばす方向の変化だけ「上限までの残り幅」に比例させることにした。値が0なら伸び幅がそのまま乗り、50なら半分、90なら1割しか乗らない。
この形にすると、同じ手を打ち続けても値は上限へ漸近するだけで、途中で止まる。しかも「1回の伸びが0.5を下回ると、四捨五入に吸収されてそれ以上動かなくなる」という性質から、伸び幅の大きい手ほど高いところまで伸ばせる、という差が勝手に生まれた。手ごとに個別の上限値を設定しなくても、実質的な上限差が自然に出る。

思わぬ副産物として、この形は現実の感覚にも合っていた。無名の候補が名前を売る最初の一歩と、既に知られた候補がさらに知名度を上げる一歩とでは、同じ演説でも効き方がまるで違う。逓減は、単なるゲームバランスの都合ではなく、その差をそのまま表している。

測ってみて初めて気づいた別の崩壊

この変更を確かめるために、選挙戦を5回続けて戦わせる測定を回した。そこで、指摘とは別の問題が見つかった。清廉度が73から0まで落ちきっていたのだ。

原因は、下げる方向には逓減をかけていないことにあった。積み上げるのは難しく、失うのは早い——という方針自体は変えたくなかったが、選挙戦のたびに起こる出来事が清廉度を20近く削るので、数回戦うだけで0に張り付いてしまう。しかも逓減のせいで回復は遅い。
出来事1回あたりの傷を、回復手を何度か重ねれば取り返せる程度まで浅くして解消した。指摘されたのは「増えすぎ」だったが、測ってみなければ「減りすぎ」のほうには気づかないままだった。

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