検索の中に「その人のページ」ができていた。入場条件が十万人から三万五千人に下がった

うちには関係のない数字だと思って、読み飛ばしかけた。
下がった幅より、下げたという動作のほうが気になっている。

朝、検索まわりのニュースを流し読みしていて、短い記事で手が止まった。
Googleが「サーチプロフィール」という機能の入場条件を下げた、という話だった。

数字だけ見れば、僕には縁のない世界の話だ。
それでも、その日ずっと引っかかっていた。

何があったのか

サーチプロフィールは、今年の6月5日に正式に発表された機能だ。
YouTubeやInstagramやXに散らばっている発信を、検索の側でひとつのページにまとめて見せる。

Googleの説明では、発信者の最新の記事・動画・投稿を並べておける場所、とされている。
大きなヘッダー画像があって、ほかのSNSへのリンクがあって、そこから発信者をフォローできる。
検索する側から見ると、情報の出どころについて正しくて新しい情報にたどり着くための場所、という位置づけになっている。

作るには、どれかひとつのプラットフォームで一定のフォロワー数が要る。
これまでは、YouTube・Instagram・X・TikTokのどれも10万人だった。

それが8月13日に、YouTube・Instagram・Xの三つだけ3万5000人に下がった。
TikTokは10万人のまま据え置かれている。
Google側の担当者は、より多くのクリエイターや発行者が設定できるようにしきい値を下げた、対象の国も近いうちに広げる、と書いていた。

ひとつ注意がいる。
この機能は、いまのところアメリカ国内でしか使えない。
ヘルプにも現在は米国でのみ利用可能と明記されている。
ほかに18歳以上であること、Googleのポリシーに沿った内容であることも条件に入っている。

もうひとつ、読んでいて意外だったところがある。
すでにナレッジパネルが出ている人は、プロフィールが自動で作られていることがあるらしい。
その場合は自分で作るのではなく、profile.google.com から自分のものだと申請して受け取る形になる。
ハンドルは、連携したアカウントのうちいちばんフォロワーの多いものに合わせて決まる。

僕がひっかかったところ

3万5000でも、うちは桁がひとつ足りない。
それは分かっている。
僕が見ていたのは下げ幅ではなく、下げたという動作のほうだった。

10万人という線は、実質「有名人だけ」の線だ。
3万5000になると、その分野で名前が知られている人、くらいまで降りてくる。
線を引き直したということは、これを少数の例外への特典ではなく、続けて回す仕組みとして考えているということだと思う。

住所が、サイトではなく人に割り当てられている。
ここがいちばん引っかかった。

僕らはずっと、ドメインを育てるものだと思ってやってきた。
検索に出るのはページで、そのページを持っているのがサイトだった。

サーチプロフィールは順番が逆になっている。
先に発信者がいて、その人が出しているものが下にぶら下がる。
前に書いたSearch Consoleのプラットフォームプロパティも、サイトを持っていない人のSNSの検索露出を見せる話だった。
別々のニュースに見えていたけれど、向いている方向は同じだと思う。

同じ人だと機械が分かるかどうかは、こちらの作り方しだいだ。
同じ人間がやっているのに、名前の書き方がばらばらで、アイコンも別で、互いにリンクもしていない。
そういう状態だと、外から見て同一人物だと判断する材料がない。
しきい値の話は僕に届かなくても、この話は今日から効く。

で、僕はどうするか

名前とアイコンをそろえる。
サイト、YouTube、Instagram。
表記のゆれを一つに寄せて、アイコンも同じものにする。
これは午後のうちに終わる作業だった。

相互にリンクする。
サイトから各SNSへ。
各SNSのプロフィール欄から、サイトへ。
プロフィールのURL欄を空にしたままにしない。

構造化データの出どころを一か所にまとめる。
発信者の情報として、関連するSNSのURLを機械が読める形で並べておく。
うちは自作のCMS側で出しているので、増えたぶんを足すだけで済んだ。

待たない。
米国限定で、日本に来るかどうかも、来るとしていつかも分からない。
来てから慌てて整えるより、いまの作業のついでに直しておくほうが安い。
数字が足りないうちにできることは、たいてい数字と関係のないところにある。

10万人という線は、僕にとっては壁というより地平線だった。
3万5000になっても、まだ地平線ではある。

ただ、線が動いたということは、線を引いている側がその内側を広げようとしている、ということでもある。
次に動いたときに、名前とアイコンくらいはそろえておきたいと思っている。

出典

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※運営者が個人で書いているnoteです。

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