配信した映像は、すでにAIの教材だった。断る設定は、あとから来た
Twitchが、配信をAIの学習に使わせない設定を追加した。
良い話に見えて、僕がひっかかったのはその順番だった。
この話を読んで最初に思ったのは、順番が逆だな、ということだった。
断れるようになった、というニュースなのに、素直に良かったと思えなかった。
何があったのか
2026年8月12日、ゲーム配信のTwitchが、自分のチャンネルの内容を生成AIの学習に使わせないようにする設定を追加した。
場所はアカウント設定のSecurity and Privacyの中で、名前はTraining for Generative AI。
対象は配信そのもの、アーカイブ、クリップ、ハイライト、チャット、テキスト、画像と、かなり広い。
引っかかるのはここから先だ。
この設定は、最初からオンの状態で置かれた。
つまり、断る手段が用意された時点で、全員が使われる側に入っていた。
事前のメールもポップアップもなかったと報じられている。
既定でオンにした理由について、Twitchの責任者は、オプトインにしたら誰も選ばない、正直それが答えだ、という趣旨の発言をしている。
そして、これまでに配信された分がすでに学習に使われたのかどうかについては、はっきりした説明が出ていない。
設定を切って止められるのは、これから先のぶんだけだという。
僕がひっかかったところ
断れるようになったこと自体は前進だと思う。
ただ、断る方法が後から出てくる、という順番が引っかかる。
預けたときに交わした約束の外側で使い道が決まって、あとから、嫌なら切れますと言われている形になっている。
既定がオンだったことも大きい。
設定というのは、ほとんどの人が触らない。
触らない人がどちら側に入るかを決めるのが既定値で、そこを決めた側が実質的に答えを決めている。
誰も選ばないから既定でオンにした、という説明は、正直ではあるけれど、正直さと納得はまた別の話だと思う。
そして、これは大きい配信者だけの話ではない。
うちも、キャンプ場の写真はInstagramに上げているし、動画はYouTube、文章の一部はnoteにも置いている。
自分の手で書いて、自分の足で撮ったものを、他人の家の棚に並べさせてもらっている状態だ。
棚の使い方が変わりましたと言われたとき、こちらにできることは多くない。
で、僕はどうするか
まず、本体は自分のドメインに置き続ける。
記事も写真も、大元はこのサイトの中にあって、SNSはそこへの入口として使う。
この形にしておけば、預け先の規約が変わっても、失うのは入口のひとつであって、中身そのものではない。
次に、預けている場所の設定画面を、年に一度は開ける日を決めておく。
見るのはプライバシーとセキュリティの欄で、増えている項目がないかを眺めるだけでいい。
今回のように、告知なしで項目が増えることがあると分かった以上、向こうからの連絡を待つ姿勢では追いつかない。
最後に、断れない場所には、断れなくても困らないものを置く。
使われたくない写真や、まだ形になっていない原稿を、規約の分からない場所へ先に上げるのはやめておく。
全部を守るのは無理でも、置く場所を選ぶくらいのことは自分で決められる。
出典
※運営者が個人で書いているnoteです。